こんにちは!築60年の古家で冬の寒さ対策に頭を悩ますしゅーいちです。
古民家や築年数の古い家に住んでいて、冬の和室の足元が凍るように底冷えすることはありませんか?
もしひどい底冷えがあるとしたら、その原因は床下からの隙間風かもしれません。
ここではその対策として、それほど手間をかけずに畳の下からの隙間風を防いで、底冷えを緩和する方法を説明したいと思います。
- 古い家に住んでいて底冷えに悩まされている
- 和室の底冷えを何とかしたいけどどう対策したらいいか分からない
- 古い和室の暖房費が高くて困っている
- 底冷え対策したいけど大がかりな断熱リフォームまでは考えていない
目次
なぜ床下から隙間風が吹くのか
古い家で底冷えがひどい場合、畳の縁のあたりに手をかざしてみてください
床下から冷たい空気の流れが来ていませんか?
もし空気の流れを感じた場合は、それは床下からの隙間風です。
なぜ、床下から隙間風が来るのか?
それは畳の下の床板に隙間があるからです。
これは昔の大工さんが手を抜いたというわけではなく、通気を良くして、床下に湿気がこもるのを防ぐためにわざと隙間を設けているのです。
「家のつくりやうは、夏を旨とすべし」と徒然草にも書かれていますが、雨が多くてジメジメした日本では特に梅雨時から夏にかけての通気性が重要視されたということだと思います。
しかしこのままでは、冬の底冷えはたまったものではありませんので、この隙間風を何とかしたいものです。
2月、3月の寒い時期に長野県大町市の築60年以上の古屋に改修工事のため一人で泊まり込んでいた時期がありました。
部屋の中でもマイナスという東京では考えられない寒さに悩まされていました。
暖房しても寝るときに暖房を止めるとあっと言う間にもとの室温まで下がってしまいます。
あまりの寒さに毛糸の帽子をかぶって寝ましたが、その時に気づいたのがこの床下からの隙間風の存在です。
障子などの建具の隙間は見れば分かるので気がつくのですが、まさか床下から隙間風が来ているとは思いませんでした。
最初は応急的に畳の縁の継ぎ目に養生テープを貼ってしのぎましたが、見た目もよくないので、もっと恒久的な方法を考えることにしました。
床下からの隙間風を防止する対策
床下に湿気がこもらないように、でも隙間風は防ぎたい。
矛盾したリクエストのようですが、湿気は通すけど風は通さない魔法のようなシートがあります。
よく住宅の外壁に使われる透湿防水シートです。
透湿防水シートもいろいろとメーカーがありますが、一番メジャーなのはデュポン製のタイベックハウスラップでしょう。
大きめのホームセンターだったら取り扱っているところも結構あると思います。
見つからなければネットでも購入可能です。
今回はその透湿防水シートを畳の下に敷いてみたいと思います。
- 畳をあげる
- 透湿防水シートを敷く
- 気密テープでつなぎ目をふさぐ
- 畳を戻す
- マイナスドライバー
- ほうき
- ちりとり
- ゴミ箱
- 掃除機
- 透湿防水シート
- タッカー
- 気密テープ
- カッター
- 直定規
1. 畳をあげる
畳をあげたことがない人は、どうやってあげればいいのか分からないかもしれません。
でも安心してください。
マイナスドライバーを使えば簡単に持ち上げることができます。
もしあればこのような道具(「手かぎ」といいます)があれば、より簡単ですが、一般家庭には普通はないと思いますので、わざわざ買う必要はありません。
マイナスドライバーを畳の縁と縁の間に差し込み、テコの原理で斜めに持ち上げると畳が持ち上がります。
手を差し込む隙間ができたら、後は手で持ち上げます。
手かぎを使う場合は、畳の縁に手かぎを引っ掛けて持ち上げると簡単に持ち上げられます。
最初の1枚をはがせば、後は簡単ですね。
畳をあげると下から板張りの床が出てきましたか?
出てきたら板と板の間に隙間がないかみてみてください。
この隙間から床下を通る風が上がってきます。
2階の場合は、1階の天井裏を抜ける風が上がってきます。
古い家だと床板の下は地面になっていると思います。
この地面から湿気が上がってきます。
畳をあげたら畳の裏とその下の床板にホコリがたまっていると思いますので、ホウキや掃除機を使ってきれいに掃除しておきましょう。
また、畳をあげるのは、できれば晴れた日にして、畳を干してあげるとカビなどの防止になっていいと思います。
昔ながらの藁床の畳はとても重たいので、ギックリ腰にならないように、気をつけてください。
あげた畳は、作業の邪魔にならないように別の場所に移動しますが、畳は部屋の大きさに合わせるため1枚1枚微妙にサイズが違っています。
そのため、畳にはどこにどの向きで敷かれていたか分かるようにテープを貼るなどして目印を付けておいてください。
2. 透湿防水シートを敷く
透湿防水シートはロール状になっていますので、敷きたい場所に置いて、コロコロ転がしてちょうどいい長さのところでカットします。
部屋の隅で少し立ち上がるぐらいの長さがちょうどいいですが、少し長くなっても後でカットすればいいので問題ありません。
敷く位置が決まったら、隅の立ち上がりの部分からタッカーでとめていきます。
立ち上がりの部分にタッカーを押しつけるようにするとうまくとまります。
外壁に透湿防水シートを貼る場合は、適切なタッカーのピッチがありますが、今回は畳の下に敷くものなので、ほどほどの間隔でいいと思います。(30センチなど)
タッカーで固定できたら、部屋の隅の立ち上がり部分のシートをちょうどいい高さでカットします。
畳の厚さが6センチほどなので、シートの立ち上がり部分は3センチぐらいがちょうどいいと思います。
1枚目が敷けたら、2枚目を敷いていきます。
シートにガイドの点線があると思いますが、その線を目安に重ねて敷くとやりやすいです。
同様にして、床全面に透湿防水シートを貼ります。
風のある日だと、床下からの隙間風でシートが持ち上げられる様子が見られると思います。
3. 気密テープでつなぎ目をふさぐ
透湿防水シートを敷き終わったら、シートのつなぎ目と立ち上がり部分を気密テープで塞ぎます。
これは隙間風の防止のためです。
4. 畳を戻す
ここまでできたら畳を戻して完了です。
畳につけた印を参考に間違わないように敷いてくださいね。
さらに断熱効果高めたい時は
透湿防水シートを敷いて隙間風を防ぐだけでも、底冷えはかなり緩和されますが、さらに断熱効果を高めたい時の方法を紹介します。
ウッドラック ザ・スリムという薄型断熱材があるので、透湿防水シートの上に敷き詰めればいいだけです。
厚さが4ミリ、7ミリ、10ミリのものがネットで販売されているので入手は簡単です。
うちの近くのホームセンターでは売ってませんでしたが、取り扱っているお店もあるようなので、近くのホームセンターで探してみてもいいかもしれません。
うちは予算の関係でまだ試してませんが、もっと断熱性を上げたいという方は試してみる価値はあると思います。
ただ、水、水蒸気を寄せ付けない素材ということなので、湿気がうまく抜けないのではないかという懸念があります。
試してみる場合は、その点に留意して時々畳の下をチェックした方がよいと思います。
(まとめ)古い和室の底冷えを緩和する方法
では、最後にもう一度ポイントをチェックしておきます。
- 底冷えの原因は床下からの隙間風
- 床下からの隙間風を防ぐことで、底冷えが緩和される
- 隙間風を防ぐには透湿防水シートを畳の下に引く
- さらに断熱効果を高めたい場合は薄型断熱材をその上に敷く
それでは興味がある人は是非試してみてください!
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